「英語と日本語では周波数が違う」という話を聞いたことのある人もいると思います。周波数は「聞く」という行為に大きく影響します。どの範囲の周波数の振動を「音」として認識できるかは、動物であってもそれぞれ異なります。
人間が話す言語においても、周波数には違いがあります。日本語の周波数は低く、英語の周波数は高いのです。このため、低い周波数での会話に慣れてしまっている日本人には、英語が聴き取りにくいのです。
周波数はイギリス英語、アメリカ英語という順に低くなっていきます。そのどちらにも対応できるようにするためには、さまざまなリスニング教材を利用して多角的にアプローチする必要があります。
そこで私がおすすめするのが、ブリティッシュカウンシルが英語初学者向けに提供している「Learn English Kids」、英語学習者がレベルに合わせて最新のニュース記事を知ることができる「Voice of America English News」、そして「NHKニュースの二か国語放送」です。
これらの教材を活用することで、国際語としての英語に慣れると同時にリスニング力を磨くこともできます。
英語は国際語であるという自覚を持つことの重要性
一口に英語と言っても、イギリス英語もあればアメリカ英語もあります。さらには、カナダやオセアニアなどの英語圏だけでなく、フィリピン、インド、ラテン系など、さまざまな訛りが飛び交う国際語でもあります。
そうした国際語である英語を理解し、使いこなすためには、幅広い媒体を活用することが有効です。これらの媒体は、インターネットが使える環境にあれば無料で利用できます。さらに、生きた英語に触れて最新の情報が得られるという二次的な利点もあります。
書店などでリスニング教材を購入するのも一つの方法ですが、このような無料教材を活用するのも良いのではないでしょうか。以下に、私がおすすめする三つの無料教材について説明していきます。
三つの無料教材で英語のリスニングはカバーできる
私が強く推薦する英語初心者向けのLearn English Kids(イギリス英語)、アメリカの最新事情がわかるVoice of America English News(アメリカ英語)、そしてNHKニュースの二か国語放送の三つを教材として使う利点について、個別に述べます。
Learn English Kids(イギリス英語)
きれいな絵やアニメを見ながら、リスニングだけでなく、基礎的な文法や単語なども覚えられます。映像と音で覚えられる、ほぼ理想的なサイト構成です。
ただ、世界中の英語初心者に向けて発信されているため、日本語訳はありません。そのため、日本語訳がないと不安という人には、少し敷居が高く感じられるかもしれません。
その場合は、このサイト内の「初心者の部屋」でしっかりと基本的な文法を理解したうえで、Learn English Kidsを副教材として利用することをおすすめします。Learn English Kidsはイギリス英語特有の周波数の高さに慣れるという意味でも、利用価値は大きいと思います。
Voice of America English News(アメリカ英語)
提供している素材が最新情報であるだけでなく、三段階のうちの自分に合ったスピードと語彙数で視聴できる点が優れています。
リスニングに何度か集中した後は、実際に話している言葉を英文で確認することができます。また、Words in This Storyというコーナーではキーワードの解説もあります。それらの解説はすべて英語ですが、英語を英語で理解する第一歩だと思って取り組めば、語彙力の増強に役立ちます。
NHKニュース(二か国語放送)
日本で起きた出来事を素材にしているので最もなじみがある教材と言えます。また、音声は英語、字幕は日本語という構成なので、見ているその場で単語を覚えられるという利点があります。NHKニュースの二か国語放送を日々の生活の中に組み入れてしまえば、リスニングを日常習慣にすることができます。
あなたのレベルや興味に応じて、これら三つの教材を上手く使いこなせるようになってください。
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あなたの英語を国際語として使えるようにするために
日本人向けにアレンジされた英語教材は、気軽に始められるという利点があります。宣伝文句ほどには効果がなかったという話も聞きますが、少なくとも英語を学ぶハードルを低くしているところは評価すべき点でしょう。
ただ、お金がかかりますし、作られた時点で情報が古いという欠点もあります。これらの欠点を補ってくれるのが上記の三つの教材です。
国際語としての英語という観点から見ると、私は初心者のうちはLearn English Kidsを、英語に多少慣れてきた初級者からはVoice of America English Newsなども組み合わせて聴いてみることをおすすめします。日本人向けにはアレンジされていない英語に触れることで、いち早く周波数の違いに慣れておくのです。
また、それらは無料で提供されているため、世界中の人たちが学んでいます。つまり、同じ教材で学んだ他国の人たちとも共有できる話題を持つことになります。これは、「英語を国際語であると理解した人には大きな利点」ではないでしょうか。
国際的に提供されたものを無料活用することで、リスニング学習においては多角的なアプローチが可能な時代になりました。
このアドバンテージを最大限に生かすことで、周波数の違いだけでなく国際語としての多様性にも対応することができます。それこそが、今の時代に最もふさわしいリスニング学習法であると私は思っています。