アメリカのトランプ大統領の登場で、有名になった言葉があります。
All options are on the table.です。
「すべての選択肢はテーブルの上にある」という日本語は、テレビニュースなどで何度も流されました。
この、きわめてシンプルな英文は、BE動詞表現です。他にも、トランプ大統領は数々のBE動詞表現を使っています。彼の演説やツイッターでのつぶやきなどから、その一部を拾ってみました。
トランプ大統領のBE動詞表現
They’re great.
I was very lucky.
This was tough.
He was not easy.
It’s not your fault.
Who is that?
Is that Rudy?
Where’s Ben?
It’s an amazing evening.
This is your day.
This is your celebration.
Their dreams are our dreams.
And their success will be our success.
The American dream is dead.
I’m totally against the trade bill.
Any negative polls are fake news.
This political stuff is nasty, and it is tough.
We are one nation, and their pain is our pain.
They’re tough and they’re smart and they’re sharp.
ざっと並べてみましたが、まだまだたくさんあります。いずれもがBE動詞表現で、シンプルでわかりやすいです。
BE動詞構文は、基本的に「何々is何々」なので、日本語と対応しています。そのため、日本人にとっては、最も理解しやすい英語表現なのです。
ただ、そうしたBE動詞表現の中で、やや難解なものもありました。2016年11月の、トランプ大統領の勝利宣言の中に、以下のような発言がありました。
No dream is too big, no challenge is too great.
BE動詞表現でも、これは少し難しいかもしれません。これは、「No+名詞+is too形容詞」の構文を理解していないと、意味が取れません。
「どんな夢であっても大き過ぎるなんてことはないし、どんな挑戦であっても素晴らし過ぎるなんてことはないんだ」という意味になります。
こうした英文の訳し方のコツとしては、too形容詞を先に訳してしまうという手もあります。つまり、「大き過ぎる」を先に持ってきて、「夢はない」、「素晴らし過ぎる」を先に持ってきて、「挑戦はない」というふうに、訳すことも可能です。
「大き過ぎる夢というものはないし、素晴らし過ぎる挑戦というものもない」という訳になります。
どちらの訳し方でもかまいませんが、英語を話したり聞いたりするときは、日本語に訳すのではなく、英語のまま、そのニュアンスとか意味を理解するのが望ましいです。そのためには、大量の英文に触れる必要があります。
スポンサードリンク
英会話でBE動詞表現を活用する
BE動詞表現を活用することで、相手から知らない単語を訊き出すことができます。もちろん一般動詞を使えば、さらに上手に訊き出すことが可能ですが、ここではあえてBE動詞だけを使います。
たとえば、野菜のカボチャの英語がわからない場合は、実際にそのカボチャを指さして、What’s this? と言えば、相手は、すぐに、It’s a squash. と答えでくれるでしょう。
カボチャには、pumpkinという英語もありますが、これはかなり大きなカボチャで、ハロウィンなどで使われたりします。日本のカボチャであれば、squashのほうが妥当でしょう。
さて、目の前にあるものを指さすことができれば、What’s this? でことが足りるのですが、次は目の前にないものを訊くケースを考えてみましょう。
たとえば、獣医という単語がわからない場合などは、以下のように訊くことができます。
It’s a job.
It’s a doctor for animals.
訊く場合のコツですが、まずは大枠を話し、細部へと移行します。それは仕事です、と言えば、相手は、職業名について訊いているのだな、ということがわかるからです。
そして、動物のための医者です、と言うことで、相手は、「ああ、獣医のことか」と察してくれるでしょう。
「Ok, it must be a veterinarian.ああ、それは獣医ですね」と答えてくれるでしょう。
獣医は、veterinarianで間違いないのですが、口語では、短縮してvetと言うのが普通です。
花の名前を訊きたいときも、要領は同じです。
It’s a flower.
It’s tall.
It’s yellow.
It’s in summer.
まずは、それは花です、と言って訊きたいものが何なのかを示します。そのあと、背が高い、黄色い、夏に咲く、という情報を加えます。
厳密に言えば、It’s in summerの中には、「咲く」という動詞はありません。しかし、相手には、十分伝わります。
「Ok, it must be a sunflower.ああ、それは、ひまわりに違いない」と答えてくれます。
このように、BE動詞表現の単文を積み重ねるだけでも、相手から情報を引き出すことができます。まずはそのような一歩からでも、実際に英語で話してみることが大切なのです。
BE動詞表現の多くの例文が、このサイト内にある「動詞の部屋」の「BE動詞学習」の中にありますので、参照してみてください。